中1ギャップとは

 中1ギャップとは、中学校への進学時に新しい環境になじめずに学習や生活に支障が出ることを言います。この中1ギャップを公立校の小中一貫化で解消しようという動きが活発になっています。中1ギャップに悩んだ経験のある生徒や保護者は多くなっています。茨城県が2012年に実施した調査によれば、子どもが公立中に通う首都圏の保護者の半数近くが、進学後に成績の低下や同級生との人間関係に苦労したと回答しています。
 6年間通い慣れた小学校から全く別の環境に置かれることが、中1ギャップを生むとされています。各地の自治体が相次いで小中一貫校を設立する目的の1つは、小中間の段差をなくし、スムーズな進級、進学を図ることにあります。国は昨年に学校教育法を改正し、小中一貫教育を正式に制度化しています。9年間の義務教育課程を6・3制のほか4・3・2制などに変更することもできます。一貫校を新設するだけではなく、教員を増やすなど、予算面の支援を拡大することも必要になります。

(2016年7月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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