厚生労働省の2013年の調査によれば、同居の家族を介護する人の7割が妻や娘などの女性です。30年前の約8割からは減りましたが、依然、家族の介護を担うのは女性というのが現状です。介護を理由に離職した人の7割が女性です。
働く女性が増え、家族の形が多様化しても、家事や育児、介護は女性がやるものという意識は社会に根強いものがあります。最近では未婚の若い女性が、将来の見通しのないまま家族のケアを担わされる状況が起きており、問題視されています。経済的に豊かではない家庭では、子どもがケアを担わざるを得ないケースが目立ちます。
(2016年9月4日 読売新聞)
(吉村 やすのり)