学童保育

 学童保育は、小学校が終わった放課後の子どもの保育をする場所をいい、放課後児童クラブとも呼びます。もともと親たちの自主的な取り組みとして始まりましたが、1997年には児童福祉法に基づく事業に位置付けられました。親が昼間いない小学生が放課後や長期休みの時に集まり、一定の研修を受けた支援員というスタッフらが見守る中、読書や工作をして遊んだり、宿題をしたりして過ごします。全国に約22,000カ所あり、半分が空き教室など小学校の中で運営され、保育所や民家を使うところもあります。利用料は月平均7,000円ぐらいで、利用する児童は100万人を超えています。
 学童保育でも利用できない小学生が、昨年は約17,000人と過去最高になっています。国は整備を急いでいますが、働く女性の増加などでニーズが高まっており、待機児童が増えています。さらに昨年、利用対象がおおむね10歳未満から小学6年生にまで引き上げられたことにより、地域によって学童保育の場が不足しています。また学童保育では、午後6時半まで利用できるのが5割前後しかなく、フルタイムで働く親は困ることが多くなっています。このような子どもが、小学生になった途端に保育所に代わる放課後の預け先がなく、働き続けづらくなる問題を「小1の壁」と呼びます。

(2016年9月11日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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