受動喫煙

 厚生労働省は、喫煙と健康影響に関する報告書をまとめました。日本の受動喫煙対策を世界最低レベルとし、屋内の100%禁煙化を目指すべきだと提言しています。今回、白書として初めて日本人での喫煙と病気の因果関係を、「確実」「可能性あり」「不明」「無関係の可能性」の4段階で科学的に判定しました。受動喫煙では、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中などを確実と認定しました。
 世界の49カ国では、医療機関や大学・学校、飲食店、公共交通機関などの公共の場で屋内全面禁煙とする法規制をしていますが、日本は努力義務にとどまり、最低レベルと判定されました。受動喫煙対策で、わが国でも喫煙室を設置することなく、屋内の100%禁煙化を目指すべきとしています。国立がん研究センターを中心とする研究班は、日本人でたばこを吸わない人が受動喫煙で肺がんを発症・死亡するリスクは、受動喫煙がない人に比べて約1.3倍に上昇するとしています。

(2016年8月31日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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